RTmetricsBIQQ導入実績

夢展望株式会社 様

ギャルからナチュラルへ 
トレンドの変化と、競合の増加
ECビジネス環境の大きな変化に、
これまでの売上向上施策の
変革が迫られた。

導入前の課題

  • 売上に本当に貢献している広告が何なのか分からなかった
  • 直接コンバージョンに寄与している広告を評価していた
  • LTVの向上施策として、購入履歴データを主に用いていた

導入後の効果

  • 従来では調べ切れなかった各広告の適切な効果検証が可能になった
  • コンバージョンに至るまでの広告のクリック数が多いなど、費用対効果が明確になった
  • 購入履歴にWebの訪問履歴を掛け合わせることで興味関心度を加味した施策検討が可能になった

夢展望株式会社は、20代女性を主要ターゲットにした衣料品ネット通販事業を149万人の会員に向けて展開しています。ECにSPA(製造小売り)の発想を持ち込み、「モバイルで服は売れない」という先入感を覆し、今では売上げの80%超がスマートフォン経由となり、独自の競争優位性を創りだしています。
設立当初より順調な実績を残してきましたが、ここ数年20代のアパレル市場全体に大きな変化が起こってきました。トレンドが「ギャル・セクシー」から「ナチュラル・スタイリッシュ」に変化した事で、夢展望もトレンドに合わせながらも他社との差別化の必要性を感じています。
また、夢展望最大のチャネルであるモバイル通販市場の拡大は続き、様々なデバイスや見せる技術の進化は大きく進んでいます。既存の通販事業者やECサイト事業者のスマートフォンへの進出も増加したことでメディアや広告枠も増え、ユーザーの訪問を獲得することが急速に厳しくなってきました。

契約企業やサプライヤへの営業活動に欠かせないデータ報告

集客施策のひとつである広告も、費用対効果が良かった媒体を選定していましたが、従来は媒体側からのレポートや他社の広告効果測定ツールをもとに判断していました。しかし、多くの媒体に出稿しているだけでなく、データフィード系の動的な広告も使用していましたので、レポートにはコンバージョンがあがっていても、直接効果なのかそれとも間接効果なのか、また、コンバージョンする何回前の訪問に貢献しているのかなど、売上に本当に貢献している広告なのかがわかりませんでした。
そこでBIQQを導入し、アトリビューション分析を実施して、従来では調べきれなかった広告の適切な効果検証を行えるようになりました。

その結果、従来効果が良いと思われていた媒体が、実際はコンバージョンに至るまでの訪問回数が多いのでアトリビューションの成果としてはあまりよくないことがわかったり、また別の媒体では、リピート購入者が多く、リピート顧客の獲得のCPAとしては割高であることなどが明らかになり、広告費の配分を見直すようになりました。

分析範囲

その結果、従来効果が良いと思われていた媒体が、実際はコンバージョンに至るまでの訪問回数が多いのでアトリビューションの成果としてはあまりよくないことがわかったり、また別の媒体では、リピート購入者が多く、リピート顧客の獲得のCPAとしては割高であることなどが明らかになり、広告費の配分を見直すようになりました。

RFM分析に購入者の訪問履歴を加える事でアプローチを変更

LTV向上のために、これまでは購入履歴データを使用して、一定期間購入していない方へ割引クーポンを発行するなどのキャンペーンを行っていました。これらのキャンペーンは一定の効果は出ていますが、値引き等により粗利が減ってしまう問題もありました。お客様の購入履歴だけでは、「毎日訪問していても購入していないお客様」と、「1度購入してからまったく訪問していないお客様」の見分けができなかったので、お客様の関心度合いがわかりませんでした。

そこで、お客様の会員ID等をキーにして購入履歴(RFM)と訪問履歴を紐づけたWRFM分析を作る事で、お客様の当社への関心度がわかるようになりました。従来は一定期間購入が無いお客様全員にキャンペーンを行っていましたが、訪問頻度が多いお客様は関心度や購入意欲が高いため、値引き等のキャンペーンだけではなく、新作商品を紹介したりすることで、粗利の減少を食い止めようとしています。

これら施策の効果を検証し、現状を見直すことで新しい課題やもっと効率の良い施策を見出すことが目的です。販売部では、BIQQその他のツールを活用して、Webアクセスログと売上・顧客を一元的に分析できる環境を整えました。

この他にも、来訪者と購入者の紐付けデータをもとにPV数・滞在時間・直帰率などを検証すると、以下のような現象がみえてきました。

図:WRFM分析のダッシュボード画面

図:WRFM分析のランク毎の詳細画面

  • 年齢が高い方が初回購入金額が高く、
    来訪回数も多い
  • 初回購入金額が多い方がLTVが多い
  • 同じ購入金額帯でも年齢が高い方が多く来訪する
  • 初回購入金額が多いほうが2回以上購入しやすい

今後の施策と大きな期待値

メール配信については、クリックしてサイトに訪問した後の会員の行動を追跡する仕組みを取り入れて効果を検証する予定です。AuriQ Campaignを利用することで、コンバージョンに繋がるメールと成果の出ないメールが比較できるようにします。メール内のリンクをクリックする顧客や、リンクページから購入まで到達した顧客、クリック率が低い顧客など、様々な顧客の反応を蓄積してグループ化します。これらの情報をもとに、一斉配信の大量メールだけではなく、会員の嗜好に合わせたターゲティングメールを企画しています。売上向上、離反客の防止に大きな効果が出るものと期待しています。

今回のBIQQを利用した分析で新しい「夢展望の顧客像」が見えてきました。今後は、売上金額や商品カテゴリーの情報も併せて分析し、サイトの改善やプロモーションの企画を実施したいと考えています。また、レポーティング・社内情報共有の強化、リピート顧客を創出する要因の発見、商品からみたCVR向上など、デジタルマーケティングの活用範囲が広がっていきます。「見たい」ものをクリックするだけというシンプルで非常に使いやすいUIも素晴らしく、経営層も含めた社内への情報共有インフラとして発展していくと期待しています。

  • 田中マネージャーと
    販売部の皆様

夢展望株式会社

事業内容

インターネット通信販売、TV通信販売、卸売販売、雑貨のOEM、生産管理