RTmetrics導入事例
株式会社 アマナ 様
創造力と分析力の融合。
アクセス解析からマーケティング
基盤へ
導入前の課題
- ●新規ユーザー登録の伸び悩み
- ●社内の数値に対する意識が低い
- ●マーケティング施策の分断化
導入後の効果
- ●解析を通じて新規登録者数27%向上
- ●社員の数値意識向上により改善サイクル強化
- ●今後目指すマーケティング基盤の礎を確立
株式会社アマナ(以下アマナと略称)は、広告、販売促進、商品パッケージなどで使用される写真、動画、CG、Webソリューションなどのビジュアル作成をサポートし、豊富な経験とノウハウを有するプロデューサーが、ビジュアルに関するあらゆる問題解決を担っています。
今回は、ストックコンテンツサービス「amanaimages.com」を運営している松野様にお話をお伺いしました。
本サービスは、デザイン会社や広告会社など、広告ビジュアルの作成に携わるプロフェッショナルの方たちをはじめ、出版社や企業の広報・宣伝担当の方向けに、雑誌広告やチラシ、ポスターから社内報などで活用できる写真・イラスト・動画・3Dモデル・フォント・音源素材など、高品質で幅広いカテゴリのクリエイティブ素材を提供しています。総計2,500万点以上取りそろえた国内最大級の総合ストックコンテンツ検索・販売サイトです。
環境の変化に伴いWebの重要性が増大
「サービスを開始した当初は、お客様に紙のカタログや実店鋪で直接ポジフィルムを探していただき、写真の使用ライセンス契約を結ぶという販売方法が中心でした。しかし、インターネットの台頭で参入障壁が低下した結果、競合会社が増加したことに加え、閲覧デバイスの普及もあり、クリエイティブの利用シーンがWebへとシフトしてきました。このような背景を受けて、アマナでもWebサイトでの対応に力を入れる必要性が高まってきました。
実店鋪での販売が中心だった頃は、営業担当者がお客様と直接対話できました。従って、そのニーズをつかむ事は比較的容易で、Webサイトの改善もそのフィードバックをもとに行っていました。ところが、サイト販売が中心となると、これまでのようにお客様の声を直接聞くことができなくなったため、数値にもとづくサイト改善が急務となりました。当時は(今までのビジネス経緯もあり)社内で数字に対する意識が低かったんですよ。」松野様は過去を振り返りながら語ってくれました。
「このような外部における環境変化の影響もあり、アクセス解析を本格的に活用していこうという機運が会社内で高まり、RTmetricsを活用していくことになりました。これによって、従来なかなか実現できていなかった、数値を基にしたPDCAサイクルをまわすことができるようになりました。具体的には、数値を元にした改善案に基づきサイトを修正した結果、改善効果をすばやく把握して次の施策につなげることが出来るようになりました。その結果、社員の数値に対する意識も大きく向上しています。」
購買行動プロセスの可視化・変化へのスピード対応
「アマナでは、クリエイティブを購入する際の購買モデルを下記の図のように定義していましたが、以前より新規会員登録(購入時に必須)の伸び悩みが大きな課題でした。
そこでRTmetricsを活用してコンバージョン分析、つまり、上記プロセスにおいて、購買完了に至るまでのボトルネックがどこにあるのかを分析しました。すると、入力フォームの規約に同意していただいているにもかかわらず、最終的に登録完了しているお客様が32%しか残っていないことが判明しました。特に入力フォームでの落ち込みが大きく、会員登録フォームの改善を早急に実施する必要があることがわかりました。
施策として、入力項目は最小限にし、説明文や入力フォームのABテストを繰り返した結果、短期間で登録完了率が14%、新規登録者数が27%増となり、大幅な改善を実現する事ができました。
短期間で改善効果が享受できたのも、施策の結果をRTmetricsでリアルタイムに把握出来たことにありました。つまり、サイト改善のPDCAサイクルを高速に実施することが可能になり、当初予定していたスケジュールを前倒しして大きな成果を得ることができました。
利点はもう一つありました。市場の急激な変化に対応するため、Webサイトの統廃合や変更が頻繁におこなわれました。通常のツールであれば、その都度HTML内のタグ修正で人的負荷が膨大に掛かってしまいます。また、PV依存課金であればコスト予測が極めて困難となります。ところが、ネットワークに流れるパケットを捕捉するRTmetricsでは、タグを埋め込む作業が不要であり、かつPV課金でないフラット構造のためコスト予測・利用状況の再確認に要するコストは発生しませんでした。すばやくビジネス変化に対応できた点も、RTmetricsを利用していて良かったと感じた点の一つです。」と松野様は、語ります。
散在したデータを集約して顧客体験を強化
最後に、今後の構想についてお伺いしました。
「今回は、特に会員登録部分の改善に注力しましたが、その前プロセスの改善に力を入れたいと考えています。もし、サイト内でほしいコンテンツがすぐに見つからなければ、そのお客様が再度訪れる可能性は低くなります。そのため、以前の対面販売のときのように、サイト上でのコミュニケーションでお客様のニーズを汲み取り、お客様のほしいコンテンツを提案・提供できるサイトにしたいと考えています。そのための施策として、現在、各部署で別々に管理している、基幹システム・LPOツール・Eメール配信に関する情報を、マーケティングに関するデータとして集約し、より質の高い分析を実施できる環境を整えたいと考えています。売上データは過去のニーズ、Webアクセスデータはまさに今のニーズ、そして過去と現在のニーズを分析することで将来のニーズを予想し、かゆいところに手が届くような、ユーザー体験をしていただけるサイトを目指します。オーリック・システムズ様も、アクセス解析ツールに留まらず、他データを結びつける分析ツールや、マーケティングプラットフォームを提供していますので、私どもが求めている方向性と合致していると考えており、これからもご協力いただきながら、理想のサイトを目指したいと思います。」
アマナのコーポレートミッションとして“ビジュアル・コミュニケーションで世界を豊かにする。”と掲げておられます。まさに今回お話から、「表現へのこだわり」が感じられました。それに分析力が加わることで、常に進化を遂げるアマナが次のステージに上がったことを強く意識させられたインタビューでした。
(取材は2014年9月に行われました)
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WEBマーケティング事業部
コミュニケーションデザイン部
マネジャー松野 正也 氏
株式会社 アマナ
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URL
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会社名
株式会社 アマナ
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資本金
10億9,714万円(2013年度12月期実績)
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従業員数
(連結)1,166名(2014年4月1日現在)
事業内容
ビジュアル・コミュニケーション事業、エンタテインメント映像事業