RTmetrics導入事例

株式会社 みんかぶ 様

解析コストのトータル80%減と、
サイト価値の向上を両立

導入前の課題

  • 従量課金型のツールで、ランニングコストが増大
  • 新規事業やサイトの展開が多くASP 型では不自由
  • キャンペーンの改善施策に時間がかかる

導入後の効果

  • 解析コストをトータルで80% 削減
  • 全て自社コントロール下におくことで金融マーケットに柔軟に対応
  • スタートして1時間以内の検証改善も可能に

株式会社みんかぶは、日本最大級の個人投資家向けソーシャルメディア『みんなの株式』の運営をはじめ、『みんなの外為』や『みんなの米国株』、『みんなのコモディティ』など、他にはない独自性の高いサービスやソリューションの提供を通じ、国内外の金融市場の活性化に貢献すべく努めています。

2007年にスタートした『みんなの株式』は、一般的なファイナンスサイトや証券会社のサイトとは一線を画し、マーケットデータだけでなく、世界初の個人投資家の集合知を形成したり、全銘柄カバレッジを実現する自動分析システムを提供するなど、世界的にもユニークなサービスを実現しています。また、充実したソーシャル機能が多くの個人投資家に支持され、登録会員は31万人、月間3800万PVを超える規模にまで成長し、その発展は現在も拡大しています。また、ヤフーをはじめ、日本経済新聞、マネックス証券、日本商品先物取引協会、カブドットコム証券など、様々な業種のリーディング・カンパニーとのパートナーシップを通じ、その媒体価値を高めるとともに、情報発信力を確固たるものとしています。

PV 従量課金が利益を圧迫、
分析に時間がかかってしまっては
高機能も意味が無い

サービス開始の時点では、PV集計数に制限がある無料のタグ型ASPを利用してアクセスログを分析していました。しかし、半年足らずで月間400万PVを超え、早くもPV集計数の制限が見えてきました。また、日進月歩のサービス改善が要求されるWebサービスにおいて、翌日以降にならないと集計結果が確認できないという仕様により、足止めを食う状態に陥りました。無料は大変魅力的だったのですが、やはり規模拡大やサービス要件への対応力不足は否めず、当時高機能と謳われたPV従量課金のタグ型ASPを導入しました。導入後、サービス改善に応えられるような迅速な解析が可能になり、PV数は瞬く間に1.8倍ほどに増えましたが、それに伴ってランニング費用も増加してしまいました。PV増加を喜ぶ一方で、毎月約100万円の固定費が発生するようになり、利益圧迫の懸念が高まりました。また、解析にかかる時間的コストも顕著になってきました。

『みんなの株式』では、そのサービス特性から株式取引時間内と時間外、平日と休日ではユーザーの行動が異なってきます。そのため、時間毎の推移と日毎の推移の、両方の視点から分析が必要となります。また、ただでさえ情報量の多いマーケットデータに、ユーザー投稿が加わることで、ページの種類は多様性を極めているため、その分析に多大な時間を要するようになりました。

株価予想動向・ETF・各種ランキング・ニュース・ポートフォリオ、銘柄ごとのチャートや株価診断、コミュニティや投稿記事など、多くのページの分析を行っています。代表的なレポートとして、ある銘柄のページについて、株式取引時間内と時間外でどのような変化・特徴があるのかを分析するために、PV数の時間推移を一ヶ月分集計するとします。

従来のタグ型ASPでは、時間毎と日毎の推移を同時に集計できないため、時間毎の集計を31日分繰り返すという作業が必要でした。また、31日分の集計結果は、そのままだと分析に使えません。業務に利用するためには、データ加工の作業が必要となり、一つのレポートを作るのに費やす時間を無視できない状態になりました。その結果、用意された高機能を効果的に利用することは無くなりました。

解析ツールのコストだけでなく、
社内保守コストや分析工数も
トータルで削減

これまでの反省をふまえて比較検討の結果、RTmetricsの導入を決定しました。導入に至った主な理由は以下の通りです。

  • PV集計数の制限など、利用に制約がない
  • リアルタイムで分析が行える
  • PV従量課金と比較して、固定費を大幅に抑えられる
  • パケットキャプチャ型のため、当時ログ型のアクセス解析を行っていたモバイルサイトの分析も可能

ライセンス自体のコスト削減だけでなく、キャンペーンページやフレームワーク外のページに対するJSタグの埋め込み作業が不要になった点も、コスト面での大きな効果を生みました。また、カスタム期間設定の集計機能によって、前述した1ヶ月分の時間推移などの集計レポート作成にかかる時間も大幅に短縮されました。また、RTmetrics特有のアプリキーという機能は非常に自由度が高いため、会員毎のPV集計など、特殊な要件に応える際に、非常に役立っています。

RTmetrics特有といえば、豊富なAPI機能が挙げられますが、これが全社的な「データを重視する文化」に貢献しています。具体的に説明しますと、API機能でPV数・UB数などを取得し、それに会員数などのデータベースの内容を付加したレポートメールを、毎日全社員に自動配信しています。このレポートメールは、営業部門や運用部門カスタマーサポート担当などの要望により、随時バージョンアップされています。

刻々と変わる市況と様々なプロモーションに追随する、リアルタイム改善

『みんなの株式』はあくまでも個人投資家向けソーシャルメディアであり、直接の売買取引はできませんが、マーケットデータを豊富に取り扱っているため、利用ユーザーは証券会社などのサイトと同様のスピード感覚を求めます。パケットキャプチャ型のRTmetricsを導入することによって、従来のタグ型と比較して平均0.1秒もの表示高速化を実現することでユーザー満足度が向上し、PV数・UB数の増加に大きく貢献しました。また、リアルタイム分析のメリットを最大限に活かし、効果的なサイト改善やプロモーションを実現しました。

最短で1時間後には離脱率などのKPIを分析する事が可能となるため、どんなにコストをかけたコンテンツやキャンペーンでも、そこに問題があれば即座に改善策を実施します。「企画→開発→サービスイン→検証→改善のサイクルは、新コンテンツ・メルマガ・キャンペーンのいずれも迅速な対応が可能になり、その結果、サイト価値(PV、UB等)は1年で2.5倍以上に進化した」と開発部門運用部の川端マネージャーは語ります。

その他、コンテンツ拡充に役立つ一面もありました。RTmetricsは、APIが充実しているため外部システムとの連携も容易に実現することができます。『みんなの株式』ではこの機能を最大限に生かし、人気記事ランキングなどのホットなコンテンツを提供し、サイト上での活性化を促進しています。さらに、RTmetricsの機能が運用部門カスタマーサポート担当の重大なタスクである、会員との信頼関係構築やサイトの信頼性向上に一役買っています。例えば、一部の悪意あるユーザーによる複数アカウント取得行為や不正アクセス、有害なクローラーなどを監視・判別しなければなりませんが、そのためには多面的なデータの収集と堅実な分析の積み重ねが必要です。このような業務がサイト炎上を未然に防ぎ、極めて安定した金融系ソーシャルメディアの運営が可能になっています。

また、取締役開発部門長の渡邉氏は「業務提携しているパートナーにRTmetricsのアカウントを提供し、相互に送客情報などデータに基づいた分析が可能な体制を確立する事で、協業メリットの拡大や信頼関係の構築にも大きく貢献しています」と、経営視点からの効果についても評価をされています。将来的な計画には、会員との関係強化として、個別のニーズに合わせたOnetoOneマーケティングの実施なども検討課題として挙げられています。会員のさらなる満足度向上のため、アクセスログを活用して会員を分析し、長期的な関係を維持できるよう、様々な施策を企画していく予定です。

  • 取締役 開発部門長

    渡邊 力英 氏

  • 開発部門 運用部
    シニアマネージャー

    川端 宏昌 氏

株式会社みんかぶ

  • URL

    https://minkabu.jp/

  • 会社名

    株式会社 みんかぶ(現:株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド)

  • 代表者

    代表取締役 瓜生 憲

  • 所在地

    東京都千代田区

  • 資本金

    1億円

  • 従業員数

    38名(2013年12月現在)

事業内容

日本最大級の個人投資家向けソーシャルメディア『みんなの株式』は、金融関連の情報を中心に集合知を提供する、他にはない投資情報サービスです。近年は欧州や中国へ進出し、国内外の多くの投資家の評価を得ています。