RTmetrics導入事例

株式会社 スクロール 様

時代の流れに沿って変わりゆく
多種多用な顧客ニーズに
的確な対策を打つことができた。

導入前の課題

  • PC・携帯、複数のサイトを纏めて解析
  • リアルタイムでの解析・改善を図る
  • 同時に広告効果測定も行う

導入後の効果

  • 細やかな属性分析とページ単位での動線解析の結果をオンタイムで把握することが可能に
  • ピンポイントでボトルネックを理解
  • 離脱率の改善にも貢献

F1層の高い離脱率の原因を迅速に把握するために

株式会社スクロールは静岡県浜松市に本社を構え、カタログ通信販売、インターネット通信販売(以降EC)など総合通信販売事業を主軸とする企業である。
「スクロール」の前身である「ムトウ」といえば知る人は多い。同社は1939年に武藤洋裁所として創業。1954年には、「通信販売」事業をいち早くスタートさせ、1970年にムトウに社名変更。以来、2009年まで株式会社ムトウの名で、衣料品のカタログ通販事業を中心に、長く確固たる地位を占めてきた老舗企業だ。

創業70周年を迎えた2009年。カタログ通販で培った経験と、早くから取り組んできたEC通販事業をもとに、無限の可能性を持つインターネット通信販売をさらに拡大させるべく社名を変更。「女性の求めるファッション性とインターネットの先進性・成長性を融合しセンスあふれるファッションブランドをめざす」という思いを込めて現在の社名「スクロール」となった。

2010年3月現在、通販会員数は934万人(アクティブ会員100万人)。売上は 124.4億円(2010年4月~12月)。同社のEC化率は約7割と、他社にくらべてもそのEC化率は高い。顧客のメインターゲットは20代~30代女性。ユーザーの多くは、PCやケータイに馴染みのある世代であり、かつ、街に溢れるブランドショップやファストファッションの顧客とも重なっている。
そこでサイト運営は、従来の同一店舗内に多数のブランドを持つ百貨店方式は採らず、同社の強みでもあるカタログをよりユーザーが使いやすくするために、複数のカタログをそれぞれブランド化し、独立したドメインを持つPC「9サイト」、モバイル「2サイト」の計11サイトで運営する。

ユーザーの動きは速く、興味の変化も様々に移っていく。そのためサイト状況はオンタイムで読み取る必要があり、かつ対応のスピードも他業種以上に求められている。また敏感に反応する顧客のユーザビリティを下げないためにも、同社の特徴である複数のサイトは可能な限り手を加えることなく、全体を纏めてデータ解析をする必要があった。

サイトの特徴を活かしながら問題点のみをクリアしたい

膨大な数のユーザーデータを保有していたのでそれを多角的に分析したいと考えていました。しかし以前使っていた解析ツールではPVとクリック数程度しか把握することができず、ユーザーの動きを分析することはできませんでした。」そう語るのは同社通販事業部インターネットマーケティング部インターネット推進課に所属する鈴木良隆氏。

同社は、これまでログ解析型のアクセス解析を行っていたが、それでは、1つのサイトにつき1日あたり数百MB~数GBの解析が必要となり、それをサイトの数だけ行うとなると、膨大な時間がかかっていた、また月間で数度、解析途中でエラーが発生することもあり、タイムリーな情報提供は望めない状況でもあった。

特に、PV数などは、前日の数字を、それも大小くらいしか把握できず、また、サイトごとに異なるツールを使っていたため、指標がそれぞれ違っており、データは膨大にあるが、的確な対策という意味ではロスも多かった。そこで導入したのがRTmetricsなのである。

同社のインフラを管理する同社システム統括部情報システム課の村松俊孝氏はこう断言する。 「これまでの課題を解決するには、パケットキャプチャ型しかありませんでしたが、ビーコンタイプではコスト面での折り合いがつきません。システムとして一つで済む導入型ですし、一定コストで利用でき、メンテナンスコストも軽減しましたし、なによりもタイムリーなデータ取得ができるようになるわけですから弊社にとってプラスになることが多いと期待しています。」

日々の解析でトラブルが発生しないため本業に集中でき、効果を早く得られる

鈴木氏、村松氏ともに声を揃えて評価するのが、RTmetricsのシステムのスピードと安定感だ。
「日々安定してシステムが稼働している。これは当たり前のようでも、とても重要でした。私どものような小売では、求めるデータが素早く出てくる事は売上に直結します。ここの素早さがないと、一時的にサイトの来訪者(PV、UU)を増やすことができても、最終的に売れないという事にもなりかねません。

その点、システムが安定しており、トラブルのないRTmetricsならば、リアルタイムでお客様の動向を掴めますので、非常に有効です。たとえばタイムセールなどでも、より的確なものを実施することができますね。現在は複数名でアクセス解析データを利用していますが、そこからの情報を、ページ更新やマーチャンダイジング、広告戦略を考えている部隊が日々、業務に欠かせないデータとして活用しています」。

オプションモジュール「RTmetricsAM」も導入サイト内容に加え、
広告効果測定でもフル活用

これらの動線分析の際に特に役立っているのが「RTmetrics Advanced Analytic Module(以下RTmetricsAM)」だ。

たとえば、広告の効果測定でも「RTmetricsAM」を活用し、集積されたデータを多角的な視点で幾度となく再集計し、さまざまな分析を行っているという。「当社のサイトの特性を理解してくれていたオーリック側の担当者から薦めていただきRTmetricsAMも導入しました。この機能のお陰で、全ユーザーの全クリックを何度も遡って再集計できるようになりました。またレポート機能も、動的パス解析や、動的ROI解析など充実しているので、この機能は大変役立ちましたね。たとえば、広告効果測定では、バナー経由、リスティング経由など、流入元別にセグメントし直して、顧客分析をすることができますので、さらに詳細な分析が可能になりました。

そこで、広告として、多くの施策を行っておりますが、現在では、効果がある施策が打てているか、間接効果、直接効果を用いた分析もAMを利用して始めています。これから、RTmetricsとAMの機能をフル活用して、より効果的な広告出稿ができるようにしていきたいですね」。

通販市場を取り巻く環境の変化を掴み 製品企画、開発への活用

「通販市場は大きく変化しています。特に20~30代向けの通販サイトでは、ファストファッションの影響はやはり大きいです。市場のニーズに合わせた価格帯で商品を提供するためにも、RTmetricsを活用して顧客情報やニーズを素早く把握し、それらをサイトの改善以外にも活かしていきたいと考えています。」

  • 通販事業部
    インターネットマーケティング部
    インターネット推進課

    鈴木 良隆 氏

  • システム統括部
    情報システム課

    村松 俊孝 氏

株式会社 スクロール

  • URL

    https://www.scroll.jp/

  • 会社名

    株式会社 スクロール

  • 代表者

    代表取締役 堀田 守

  • 所在地

    静岡県浜松市

  • 資本金

    4,978百万円(2010年3月31日現在)

  • 従業員数

    384名(2010年4月1日現在 連結)

事業内容

20代~30代女性向けインターネットショッピングサイトとカタログで最新トレンドを発信。ファッションアパレル、雑貨や家具、インテリア、生活グッズ、コスメなど、を提供するファッションEC企業です。